学校検診の時期になるとたくさんのお子さんが受診されます。
多くは視力検査でB判定以下になって学校から要受診の通知が来たお子さんです。
それまで見えると思っていたお子さんに視力低下の通知が来ると、ご家族の方も大変不安になります。
以前は小学校高学年から徐々に視力低下がはじまり、中学生から増えてきた近視も、いまや小学校低学年から始まることもまれではありません。
昔のように学校が終わると宿題も忘れてしまうくらい外でずっと遊んでいた時代と違い、現在は屋外で遊ぶ環境の減少、セキュリティー・防犯の面からもお子さんが屋外で過ごす時間は減り、屋内で過ごすことが多くなりました。
屋内ではテレビ、読書、勉強、タブレット・スマートフォンによる長時間のゲーム、動画視聴など子供たちの環境は劇的に変わってしまいました。
平成30年度厚労省によるデータでは、高校生の67%、中学では56%、小学校でも34%の子供が裸眼視力1.0未満であり、近視人口は年々増加傾向にあります。
さらに強度近視による失明は、失明原因の第5位となっております。
近視になる原因には、「遺伝要因」と「環境要因」があります。
遺伝要因によって決定されるのが、角膜から網膜までの目の長さ(専門用語でこれを眼軸長といいます)です。
眼軸長がおよそ24mmで一番ピントが合う状態です。
生まれた時に小さかった目の大きさは、6歳ころになると眼球はおよそ24mmに成長し、一番ピントが合う長さになります(正視)。
近視にならない人は24mmで成長が止まりますが、近視になる人はさらに目が伸び(眼軸長が24mmより長くなる)、網膜が後ろにずれることでピントが合わなくなります。これが近視(軸性近視)です。
しかしここでひとつ大切なことがあります。子供たちは大人と違って目の中のピント合わせをする筋力がとても強いということです。
物が見えやすいようにピント合わせをする働きを「調節」と呼び、そしてこの調節する働きを担う筋力が子供はとても強いのです。
筋力が強い子供たちが、近くを長時間見ていると、この毛様体の過度な収縮により調節しすぎる状態になってしまうことがあります。これを調節緊張と呼びます。
すると近くにはピントが合っているので、近くのものはよく見えますが、遠くを見たときにも筋肉は緊張しているため、「筋肉がゆるまない=遠くにピントが合わない=近視かも?」となります。
はっとり眼科クリニックでは、はじめて視力検査で指摘されたお子さんや急激に視力が下がった方には、しっかりと検査をして調節緊張と近視を区別していきます。
「何でも気軽に相談できる眼科クリニック」。これが私たちはっとり眼科クリニックが目指す眼科クリニックです。
子供の近視外来のお問い合わせはこちら TEL042-689-5677
お気軽にお問い合わせください